令和4年度プラスチックの資源循環に係る環境配慮設計等の調査検討業務
- 概要
- 本業務では、プラスチック使用製品の環境配慮設計を推進するため、再生プラスチック等を使用する製品の設計に関する調査、環境配慮設計の普及に向けた施策検討、グリーン購入法における運用の検討、国内外における環境配慮設計等の調査分析等を実施しました。
受託業務 : 環境省
実施年度:2022年度
事業内容
(1)プラスチック使用製品の環境配慮設計に関する調査及び普及啓発並びにグリーン購入法における運用の検討
1.再生プラスチック及びバイオマスプラスチックを使用する製品の設計に関する調査
本調査では、再生プラスチック及びバイオマスプラスチックのトレーサビリティに関する証明方法、バイオマスプラスチックのバイオベース合成ポリマー含有率に関する証明方法について、事例調査、及びヒアリング調査を行い、設計指針に則した設計であるかの証明に資するために必要な情報を取りまとめました。
2.環境配慮設計の普及に向けた施策検討
プラスチック資源循環法における「設計指針」に則した環境配慮設計が多くの製品分野で進むよう、プラスチック使用製品の製造事業者の業界団体、ブランドオーナー及びネット通販等の小売・サービス事業者に対して、ヒアリング調査等を実施し、課題分析及び施策検討を行いました。
3.グリーン購入法におけるプラスチック資源循環の在り方に関する検討会支援業務
プラスチック資源循環法では、同法律に基づき創設された設計認定制度において、認定プラスチック使用製品の利用を促すために、国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(グリーン購入法)において配慮がなされるとされています。
ここではグリーン購入法における基本方針の制定又は変更の際に、認定プラスチック使用製品の調達に関する配慮について、グリーン購入法の判断の基準への具体的な反映方法等について検討するための検討会の設置準備として、7名の委員の選定について提案を行いました。
(2)国内における環境配慮設計製品等に関する調査・分析
設計指針により環境配慮設計の浸透・進展が図られているが、国内においては、設計指針の策定以前より環境配慮設計の取組が行われている製品分野や直近の取組が非常に優れている製品分野があります。これらの事例を整理するとともに優先的にプラスチック使用製品の環境配慮設計を推し進める必要のある製品分野を整理しました。
また、現在の環境配慮設計製品におけるリサイクラビリティーを考慮した設計上の対策が、リサイクル現場において有効であるかについて調査し、実態把握と課題整理を行うことで、今後の製品分野における設計ガイドライン作成・設計指針改訂を行う一助として整理しました。
さらに、設計認定を受けるためには、各設計について申請者がLCAを行う必要があるが、妥当性確認を行うために必要な情報について調査し整理しました。
調査にあたっては、文献やインターネットによる調査及び業界、ブランドオーナー等に対してヒアリング調査を行いました。
(3)海外における環境配慮設計等に関する調査
欧州及び米国等における廃棄物・廃プラスチック処理の動向やリサイクル制度、及びプラスチック使用製品に関する設計ガイドラインや環境配慮設計製品に関連する施策等について、先進事例等や背景を調査し、廃棄物処理の現状・動向を踏まえて整理しました。また、これにより、国内における環境配慮設計の施策、廃プラスチック処理の施策を検討するために必要な情報等を取りまとめました。